最後の4つめ。
「戦略」とも密接にかかわりますが、「棄てて、集中する」ということ。
目的と目標を明確にして、
その実現のために、「自分は一体何に集中的に取り組むのか?」を問い、
さらに、その実現の為に、「自分は『何をやらない』と決断するのか?」を考え抜く、
ということですね。
ドラッカーも、こんなことを言っています。
有名な言葉です。
「イノベーションの戦略の一歩は、古いもの、死につつあるもの、陳腐化したものを計画的かつ体系的に捨てることである。イノベーションを行う組織は、昨日を守る為に時間と資源を使わない。昨日を捨ててこそ、資源、特に人材という貴重な資源を新しいものに解放できる。」
私も、ドラッカースクールでこの概念を学んだときに、ある教授から
「To Doリストも大事だが、もっと大事なのは、To Stopリストだ」
と言われたのをおぼえています。
とにかく、現代社会に生きる我々には、情報や選択肢が多い。
100年前の人が一生の間に得られる情報を現代人は1日で得られてしまう、という話もあるそうです。
その中で、「集中」するということは容易ではありません。相当の「自己規律」「自己統制」が必要です。
しかもその統制は、「目的」「目標」の為になされなければなりません。
ドラッカーは、こんなことも問いかけました。
「あなたは、自分自身という資源を活かして、何をしたいのか?」
資源を最大限に活用して、効果的・効率的に目的を達成する方策が戦略であるならば、まさに、
「自分自身を経営する戦略」
すなわち
「自分は何を集中的に行なって、何をやらないのか」
を決めることが大切です。
まず、日々自分が何に時間を使っているか?を観察してみる。
そして、その時間の使い方は、本当に自分のやりたいことに合致しているか?考えてみる。
時間の使い方と自分の目的が合っていなければ、思い切って棄てて、大切な事に集中する。
それが現代社会で成果を上げる為に、もっとも大切なことだと思います。
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