藤田勝利

藤田勝利 Katsutoshi Fujita

0ec9739a8ebefec04b4a73548ad06b5f2PROJECT INITIATIVE 株式会社代表取締役
Venture Cafe Tokyo 戦略/パートナーシップ担当ディレクター
桃山学院大学ビジネスデザイン学部特任教授
Institute of English Language and Liberal Arts主宰

1996年上智大学経済学部卒業。
大学時代まで体育会サッカー部に所属。4年次の副キャプテン就任時に、「強い組織を創りあげ、成果をあげるチームマネジメントとは何か」を本気で考え始める。

大学卒業後、住友商事、アクセンチュアに勤務。大企業や巨大組織の考え方にどこか違和感を感じていた中、アクセンチュア社先輩の立ち上げたベンチャー企業に7番目の社員として参画。新しい事業を立ち上げる喜びと楽しさ、直接お客様に働きかけ、時に叱られ、貢献し、成長していく醍醐味を知る。

起業家や経営者の近くで仕事をさせていただく中で、「経営(マネジメント)」の本質と全体体系を学びたいという思いが強くなる。「経営学の父」と言われるピーター・ドラッカーの経営理論とその哲学的背景に興味を持ち、2002年9月から米クレアモント大学院大学P.Fドラッカー経営大学院(Drucker School of Management)に留学。同校にて生前のP.Fドラッカー教授及びその思想を引き継ぐ教授陣より「マネジメント理論」全般を学び、2004年に経営学修士号を取得。専攻は、経営戦略論とリーダーシップ論。全米MBA成績優秀者に与えられるベータ・ガンマ・シグマ会員資格取得。

2004年帰国後、「組織風土改革」のスペシャリストとして2社の組織変革プロジェクトに従事。2005年より6年間、IT系企業の立ち上げと経営に参画。マーケティング責任者や代理店販売責任者を歴任し、事業開発担当役員として複数の新規事業と事業部を立ち上げ、統括。

2010年に経営コンサルタントとして独立。 「マネジメント」「イノベーション」を軸に、次世代経営リーダー育成とコンサルティング/コーチングを融合した独自の「経営教育事業」を展開。社会、個人、組織の3者を幸福に発展させるための「リベラルアーツ(一般教養)としてのマネジメント」理論を伝えながら、様々なプロジェクトを手がけている。専門は「イノベーション」「経営戦略」「リーダーシップ」。
Transform LLC 共同創業者。

-ポジティブ心理学認定コーチ資格取得(2014年)。
-立教大学経営学部講師(リーダーシップ、論理的思考、ビジネスプランニング 2015年〜2019年)。
-桃山学院大学ビジネスデザイン学部特任教授(2019年4月〜)。
-アカデミー・ヒルズ Hills Ignition Program School(HIPS) 「アントレプレナーッ-プ醸成プログラム」講師。
「リーダーが英語とリベラルアーツを学ぶ塾」(Institute of English Language and Liberal Arts, IELLA)運営。

著書:
「新版ドラッカー・スクールで学んだ本当のマネジメント」(日経BP社, 2021年)
「英語で読み解く ドラッカー『イノベーションと起業家精神』」(The Japan Times, 2016年)
「ノルマは逆効果〜なぜ、あの組織のメンバーは自ら動けるのか〜」(太田出版, 2019年)
「最強集団ホットグループ 奇跡の法則」(東洋経済新報社, 2006年 共訳)

著書/連載/寄稿

著書

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「ドラッカー・スクールで学んだ本当のマネジメント」

藤田勝利 (2013年, 日本実業出版)

 

Peter F. Drucker is seen in this recent but undated photo made available by Claremont Graduate University Friday, Nov. 11, 2005. Drucker, revered as the father of modern management in his numerous books and articles stressing innovation, entrepreneurship and strategies for dealing with a changing world, died Friday, a spokesman for Claremont Graduate University said. He was 95. (AP Photo/Claremont Graduate University)

「英語で読み解く ドラッカー『イノベーションと起業家精神』」
藤田勝利(2016年, The Japan Times)

「ノルマは逆効果〜なぜ、あの組織のメンバーは自ら動けるのか〜」
藤田勝利(2019年, 太田出版)

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「最強集団 ホットグループ奇跡の法則―成果を挙げる『燃えるやつら』の育て方」
Jean Lipman‐Blumen, Harold J. Leavitt (東洋経済新報社)
監訳上田惇生
共訳(藤田勝利 他)

連載

「今こそ役立つ、ドラッカーの『見方、考え方』」(全11回 日経ビジネスオンライン, 2018年)

対話で探るドラッカー経営学の本質」(全5回 日経ビジネスオンライン, 2014年)

『創造』するマネジメント〜ドラッカーから学んだ実践経営学〜」(39回連載, 大塚商会 ERPナビ コラム)

→こちらをお読みいただくと、ドラッカーの経営理論の大筋は網羅的に理解いただけます。

寄稿

PRESIDENT Online「ドラッカーが教える『理想の上司の条件』
http://president.jp/articles/-/13671 他

 

ドラッカー経営学との出会い

20代後半、外資系コンサルティング会社やIT系ベンチャー企業で
充実した日々を送っていた中でも、私の中で一貫してくすぶっていた「問い」があります。

それは、

「良い組織、良い経営とはいったい何だろうか」

です。

IT、人事、財務・会計、営業・マーケティング手法 ・・・などなど

経営には様々な「方法論」があります。
コンサルティング会社もシステム開発会社も、これらのツールを開発し、販売します。

セールストークの中には、

「会社を変革する」「経営革新」「マネジメント革新」「マーケティング革新」

といった華々しい言葉が踊ります。

忙しい日々の中で、私はさらに自問していました。

「良い事業、良い組織、良いマネジメント、良い経営とは一体何か?」

このいわば「目的」が明確にならなければ、どのような方法論を集めても本当に望ましい成果は上がらないのではないか。そう思っていたのです。

たとえば、好調に利益を稼ぎ出している組織でも、人が主体的に生き生きと働けておらず、人材が育っていない職場はあります。また、受注量は増えても、無理な営業が横行し、顧客からの信頼や評価は逆に下がっているという場合もあります。

そういった、一般の「成果指標(数字)」だけでは定義しにくいのが、マネジメントです。だからこそ、企業や部署のリーダーが「良い組織、良いマネジメントとは何か」について熟考し、自らの考えを持っていなければ組織は成長していきません。

そんなことを考えていた際に、書店でピーター・ドラッカーの著書に出会いました。その裏表紙にはこのように書かれていました。

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「いかに余儀なく見えようとも、またいかに風潮に
なっていようとも、基本と原則に反するものは例外なく時を経ず破綻する」(ドラッカー 「マネジメント」より)

それまで名前を聞いた事があった程度のこの経営学者の言葉、
特に「基本と原則」という言葉に、私は強い関心をひかれました。
自分がずっと探求している「良き経営、良きマネジメント」の原則と定義に関するヒントがここにあるかもしれないと感じたのです。

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このドラッカーが創設し、長年教鞭をとり、またその思想と理念が反映された小さな経営大学院が米カリフォルニア州クレアモントにあると知り、私は留学を決めました。約7年間の実務経験を経て、30歳直前での留学でした。仕事も辞め、まさにゼロからの挑戦。

ドラッカー・スクール一校に絞って提出した約5ページの出願エッセイは、拙い英語で、「理想とする事業体/組織を創り上げる為には、一体何が必要なのか」という言葉で始まっています。

(Claremont Graduate University (左)とDrucker School (右)のキャンパス風景)

目的意識が明確なため、経営大学院での2年間は、懸命に学びました。単純に経営学の知識を身につけるだけでなく、マネジメントそのものの本質と個々の手法や理論がどうつながっているのか、自分が納得できるまで探求しました。クラスメイトや教授陣と遅く迄議論したことも度々ありました。

ドラッカーの提唱した「マネジメント」の本質と原則が経営学の各教科に反映されたドラッカー・スクール。このスクールで学び、素晴らしい仲間や教授ととことん語り合えたことは自分にとって大きな財産です。

(晩年のドラッカー教授と、ドラッカー・スクールにて 2003)

卒業後10年以上たった現在、多くの企業の経営戦略やマネジメントに関わる機会をいただいています。それぞれのビジネスモデルや商売の形は様々でも、「マネジメント」が目指すもの、理想の姿は大きく変わりません。ドラッカー理論という大きな「灯台」は、現在も未来も自分の支えになっています。

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