ある金融マンの挑戦〜「良い会社」を見分ける2つの視点〜 #425

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先日の「プロフェッショナル仕事の流儀」。

ファンドマネージャーの新井和宏氏が登場。
「良い会社」に投資する、鎌倉投信の運用責任者としても有名。
http://www.nhk.or.jp/professional/2015/0511/index.html

鎌倉
(NHKホームページより)

信託銀行⇒外資銀行で、ひたすら「金、金、金」というスタイルで実績をあげてきた30代まで。
そこで、心身ともに疲れ果てて、「自分は一体何をしているんだろう」と思い悩み、「社会貢献している企業に絞って投資をする金融事業」を立上げた、というストーリー。

基本的には、外資系金融出身の方の転身ストーリーとして、よくある話。
新井さんご自身のやられていることは素晴らしいけど、こういう「金融マンの転身ストーリー」自体はあまり好きではない。

「そこまでにならなければ、自分のやっていることが『何かおかしい』っていうのに気付かないものなのですか?」と言いたい。

新井さんご自身も言われていたけど、「投資先の社長になんて会ったことなかった。ひたすら、数字、数字だけを追いかけていた」という世界。

数字だけで投資戦略を決めて、売った、買ったを繰り返す世界。
良識で考えれば、何年かやると「これはおかしい」と思うはず。

こういう形でボロ儲けした金融機関も、金融マンも、投資家も沢山いる。けど、その「投機」の影で財産を失い、悲惨な状況になる人も沢山いたはず。だから、あまり上記のような「美談の転身ストーリー」は好きではないのです。そんな奇麗ごとで片付けられるような話しではない。新井さんのような金融マンが莫大な収入を得た背景で、泣いた人が沢山いるはずですから。

ただ、繰り返しますが、今、新井さんたちが取り組んでいる金融事業は素晴らしい。「未来をつくる、金融」を合い言葉に、真に社会貢献度が高い事業会社にフォーカスして投資をして、且つ実績もあげている。

新井さんは、投資先の経営層だけでなく、従業員ともよく話をされている。

その時に、知りたいことはただ2つだけ、だという。

「その会社が好きか」
「その会社と仕事に誇りを持てているか」

会社は、人間がつくるもの。
人間が前を向いていれば、きっと事業は良い方向に進む。

この二点こそが、本質であると私も日々思っています。

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