復興支援のNPOに見るマネジメントの本質

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大槌先週、あるプログラムで岩手県を訪れ、被災地である大槌町も訪問した。多くの方の努力により、想像以上にがれきの撤去が進んでいた。一方で、「ほぼ何も残っていない」土地の光景に、そこに数ヶ月前まで町があり、人々がいきいきと生活していたことが想像できない。案内をしてくださった方も、年老いたご両親が依然行方不明という。悲しみの中、日々ボランティアの方や訪問者への案内役を買って出られるのは、「風化させないため」だという。

一心不乱に問題の解決に打ち込み、世界も驚くスピードで、復興を進める日本の現場力。一方で、この大惨事を絶対に風化させてはいけないのだと、改めて感じる。

同日、岩手県遠野市のNPO「遠野まごころネット」を訪問させて頂いた。
http://tonomagokoro.net/
同団体は、被災地まで車で約1時間という地の利も活かし、後方支援の重要拠点の一つとして大変な貢献をされている。多い時で数百人ものボランティアの方の受け入れ、マネジメント、送り出しといった仕事を一手に引き受けておられる。

同NPOは、運営が非常に上手く行っているという評判がある。代表の佐藤正市さんのお話をうかがいながら、その理由を垣間みることができた気がする。

それは、「来る者は拒まず」という方針に代表される徹底した「オープンネス(開放性)」。「我々はアメーバのような組織です。」と表現されていた。また、「企業はエゴでもよいから、競争してでもこの被災地に何かしらの有益なプログラムを導入していってほしい。社名を入れて宣伝して頂いてもかまわない。民間の力を活かして、どんどん新しい風を入れてほしい。」ともおっしゃっていた。

他にも、驚く程に創造的なアイディアや考え方をいろいろと披露してくださった。大組織で、人々が失いつつある「組織が本来持つべき創造性の力」がそこにあった。

代表が一言、「皆、『組織化』しようとする。」と言われたのがとても印象的だった。皮肉なもので、組織は「組織化」しようとすると方向性や本質的な意義を見失うもの。皆の視点が、その使命よりも、「組織をどう作るか、維持するか」、に移行してしまうのだ。佐藤代表は、困難で緊急な状況で組織の舵取りをされる中で、その本質的なリスクを掴まれているのと感じた。

「今、組織運営上の課題や最大の悩みは何でしょうか」との我々からの問いに対しては「分かりません」ときっぱり。「一週間、ここにいて頂ければ、何が足りないかは分かると思います。自分たち内部の人間は日々精一杯で何が問題かわからない。是非、ここに来て頂き、外部の視点で問題点を解決して頂きたい」。

佐藤代表はこの3ヶ月強、休みは一日もないという。そして「皆、疲れている。」という。いつまでこの状態で走り続けられるか、走り続けなければならないか、不安を感じておられる。当然だ。

改めて今、自分が被災地に、日本に対して出来る貢献は何か、ひたすら考える。
「組織が成果を上げて行くマネジメント」が自分の専門領域。復興支援にも必ず活かしてもらうことが出来ると思う。ここから、貢献できるテーマをよりクリアにして、とにかく実行していきたい。

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