ブラジルの凋落を考察する ~英語講座ELI 第11回~ #560

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昨日は、リーダー向け英語講座ELIの第11回目。

前半は、いつもどおりThe Economist 記事を使ったディスカッション。
(今回は、「Brazil’s Fall(ブラジルの凋落)」と「Saying sorry for sex slavery(従軍慰安婦問題)」の2記事を取り上げ)

後半は、講師による「Marketing & Branding Strategy」特別プレゼンテーション。受講者それぞれのビジネスにおける「Branding」の必要性につき、再確認する機会となった。

ここでは、前半に扱った、The Economist の、こちらの記事「Brazil’s Fall」について書く。

Brazil's fall

「BRICs」という言葉はおなじみ。これは、2000年代以降に経済が飛躍的に成長することが見込まれたブラジル、ロシア、インド、中国の頭文字をとった言葉。ゴールドマンサックスのエコノミストが2001年に分析レポートで初めてこの言葉を使い、急速に広まったという。

しかし現在、この中でとりわけブラジルの経済状況は厳しい。
そこで、The Economistの記事を使い、

・ブラジルの現状の問題点は何か
・ブラジルのような国がリカバリーするためにはどのような施策が必要か

といったテーマを主にディスカッション。

ブラジルの現状の問題は、「財政赤字」「インフレ」「失業率」が大きい。特に、若年層の失業率が目立ち、10%を超えている。W杯やオリンピックの誘致も強力な援軍にはなっていない。
そういえば、2年前のワールカップ開催前に、大規模な反対デモが起きていた。「W杯につかう金があったら、教育や医療にまわせ!」といったものだったと思う。

ブラジルの場合、年金問題も深刻だという。ラテンのお国柄だからか、平均定年年齢は、女性50歳、男性55歳と、OECD加盟国平均よりも10年以上早い。財政赤字が深刻な上に、50歳代から国民に長期的に年金を払い、さらに若者に仕事がない、となると極めて深刻。政治システムの腐敗もあるし、これは、オリンピック終了後の国内情勢がどうなるか本当に心配。

ブラジルの「問題点」は、多数あげられる。しかし「解決策」となると、難しい。
企業でも同じだが、まずは、大胆に「負の遺産」を破棄し、「出血を止める」ことがセオリーだと思う。が、これはあくまで先進国の論理で、EUで問題になっている国々にも言えるが、ブラジルのような国で果たして「痛みを伴う改革」的なものが理解されるのかどうか、疑問。国、文化、教育水準、価値観が違えば、グローバルな「(一見)正論」が必ずしも通用しないのは、EUや中東諸国の問題を見ても明らか。

勉強不足で、なかなか明快な「解決策」をここで書けないが、一つ言えるのは、やはり「グローバル資本主義」がうまく機能しておらず、その「歪み」がブラジルだけでなくEUでも、アジアでも、アメリカでも、中東でも顕在化しているということ。貧困、格差、紛争。。グローバル資本主義を取り巻く環境は依然厳しい。

ELIでも再三紹介されている、こちらの本。

コトラー本

マーケティングの大家であるフィリップ・コトラー教授の本。しかし、本書は、マーケティングよりも「経済」「資本主義」の課題と挑戦について明快に語っている。コトラー教授はもともと経済学者としてキャリアをスタートさせた。晩年になり、「健全な資本主義と事業活動によって経済と社会を幸福にしたい」という思いに立ち返って書かれたのが、本書ではないか。まだ読んでいる途中ではあるが、とても興味深い内容。この本の中には、ブラジルだけでなく世界各国の経済問題の解決ヒントが多数紹介されている気がする。

英語を学びながら、国際的な教養を身につけ、自分の英語で明快に考えを語れるようにする。
ELIの目指すこのゴールにはまだまだ遠いが、こうして学び、考え、発言・発信し、悩み、また勉強していく。この繰り返しで、教養も英語力も確実に伸びていくのだろう。

グローバル経済、資本主義の未来、そして企業のマーケティングやブランディングのあり方。
これらについて、さらにじっくり考える契機としたい。

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