旧くて新しい「経済観」—里山資本主義 #292

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この本も、最近改めてじっくり読み返しました。

里山

読み応えのある本です。
「デフレの正体」で一躍有名になった藻谷浩介さんとNHK広島取材班が著者。

「夜遅く迄猛烈に仕事をし、終電後まで飲み、高級マンションに住むが殆ど寝るだけの生活、そしてゆっくり料理をする時間など到底ないので全て外食か、外で買ってくる生活・・」

著者曰く、このような生活パターンは、100年あまり前にアメリカが始めた「世の中の一般常識的な経済」においては、きわめて有り難い存在だといいます。もっと働け、もっと使え、というサイクルの中でお金がぐるぐるとまわり、いわゆる「マネー資本主義」的な経済の加速を助長していく存在だと断言します。

本のタイトルである「里山資本主義」はこの「マネー資本主義」と正反対に、日本の自然資源がまだまだ豊富に存在する里山地域、森林地域から、魅力ある森林商材や食材を活かして商いをし、且つバイオマス発電など(規模は小さくとも)地域でエネルギーを発掘することで、膨大な輸出エネルギーコストの呪縛から逃れ、しっかり地域で利益や所得が生まれる経済モデルです。

実際に、地方経済において事業にかかるエネルギーコストは膨大であり、それらを外から購入していることで、儲けの大半が外部に流れ出してしまっていると著者は警鐘を鳴らします。しかも、海外のそれらエネルギーコストは、マネー資本主義の中で「Uncontrollable」なもの。そのような外部コストに商売の命運を委ねていてはだめだ、とも。

実際に、賛美両論はあるものの、書かれていることの「本質」部分は共感できる点が多いです。単純に「里山に住め」と言っている本では勿論なく、

・地域に既にある資源をもっと有効に活かして、日本の地方からまだまだ産業をおこすことができる
・森林という巨大なエネルギー資源をもっと活かして、マネー資本主義に毒された海外からの燃料コストに左右されない経済構造を創ろう

ということが主な主張なのかな、と思います。

経済の見方、社会の新しい変化が学べる良書だと思います。

ぜひ、多くの方と本書の内容につき、議論してみたいです。

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