昨日は、ある御客様企業でのミーティングで出されたたコメントで、いろいろ考えさせられました。
組合でも活躍されている、現場の若手リーダーの方のコメントでした。
組織の課題を話し合っている時にふと言われたことです。
「ヒト、モノ、カネという経営資源を注入しても解決しないことが、最近増えているんですよね」
なるほど、これは深い洞察です。
いわゆる伝統的な「経営(学)」においては、ヒト、モノ、カネ(これに情報を加えることもありますが)は「経営の3要素」であり、「3大資本」です。
何か課題があれば、人員という人的資本、設備や機器などの物的資本、財務的な資本を注入すれば解決に向かうと考えられて来た。
けれど、最近どの会社においても、「何かが足りない・・」と感じられています。
何が足りないのでしょうか。
私は、2つの「資本」が足りていないと思っています。
それは、
① 関係資本
② 知識資本
の2つです。
関係資本とは、その組織で働く人が、どういう「関係性」で仕事をしているか。協力して成果を生みだす関係性があるか。個々人が自分本位(部署、部分最適)で働いているか。
また、知識資本とは、個々人の知識や知恵に加えて「組織の知」が、武器になるほどに醸成されているか、という考え方です。
「知識資本」は単なる情報を超えた、人々の持つ専門性や知恵(チームワークする知恵も含みます)です。これは「関係資本」が前提になります。話しあう、問い合う、対話する、意見や知恵を交換する関係性があれば、その組織にしかない強力な「知識資本」が生まれて、他社がマネのしにくい製品やサービスにつながるのです。
最近は特に、これらの「資本」が欠落してしまって会社が凋落するケースが非常に多い気がします。
一方で、強い組織を作っているマネジャーは、これらの「資本」を意識/無意識的に創り出す努力をしています。
では、この関係資本、知識資本がどうすれば高められるのか?
それはまた今度ゆっくり書きます。
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