昨日のスポーツニュースでの、楽天のデーブ大久保監督のインタビュー。
なかなか、興味深い話でした。
「僕ね、負ける事は全然怖くないんですよ。『一致団結しないこと』が怖いんです。」(デーブ監督)
なるほど、たしかに、楽天の今年のチームコンセプトは、「一致団結」。
その「一致団結とは何か」について、監督が続けます。
「一致団結っていうのは、『一人一人がまわりを見て、自分の役割を完全に認識できている状態』だと考えています」(デーブ監督)
なるほど、そのとおり。意外に深い。
メンバーが自分の「役割」や「貢献のしかた」を完全に認識できているのは、
「チームの目的や目標を腹に落として、それに個人として貢献する方法を理解しているから」に他ならないです。
まさに、それこそが「一致団結」しているチームに現れる現象ですね。
「一致団結せよ!」と口で言う事は簡単。
けれど、「それが一体どんな状態か」に意識を向けて、その状態を創り出すことに焦点を定めて、それを創り出そうとしている。
勝敗以前に、そこができているかどうかを自分たちの命題にしているということ。
これは当然、スポーツだけでなくて会社組織でも同様に大切なことですね。
目先の結果管理だけに一喜一憂していては、収益の土台になる「組織力」は生まれない。
楽天の今年の練習には、「オーダーメード練習」とやらがあるそうです。
これは、まさに「チームの目的に対して、自分の役割、貢献がしっかりできる為の個々人オリジナルの練習」ということ。
長打で貢献する人は、まず打撃練習。
走力で貢献する人は、走塁の練習。
などなど。
デーブ監督の信念は、「弱みを修正する前に、まず強みをとことん、徹底して磨いてもらう」ことらしいです。
その理由は、「自分が現役時代、(捕手として)守備を強化せよといわれて嫌だったから」とのこと(笑)。
もちろん、程度問題。
だけれど、ある程度のレベルの選手(主力組)であれば、まずは「徹底的に魅せられる、稼げる強み」を伸ばして、それをチームの総合力に活かそう、というのは理にかなっている。
すぐに結果が出るかどうかは、分からない。
けれど、意外に(失礼)チームマネジメント論的にも本質的な考え方をするデーブ大久保監督に、期待したいです。
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