仕事柄、いろいろな「プロジェクト」「マネジメント」のお手伝いをさせていただきます。
・新規事業の立ち上げ
・新プロジェクトの企画、立ち上げ
・既存組織の刷新/イノベーション活動
などなど。
それらのテーマに取り組む前に、リーダーの皆さんに「マネジメント」の観点で、「こういうことが大切ですよ」と講義やアドバイスをさせていただきます。
それは、「ツール」「ハウツー」というよりも、「思考技術」。
マネジメントの思考技術をお教えする上で最も活用するのは、私の場合、「ドラッカーの5つの質問」です。
① その事業の定義は一体何か
② その事業の顧客は誰か
③ その顧客は何を価値と考えて対価を支払ってくれるか
④ その事業の目指す「成果」は何か
⑤ 成果を得る為の計画はどうなるか
シンプルだけれども、プロジェクトの「プランニング」においては、この5つの質問で、ほぼ整理できてしまう。とても便利な問いのフレームワークです。
全て重要なのですが、特に最近「ここが鍵だな」と感じることが多いのが、4つ目の「成果は何なんですか?」という問い。
講義中は「そうですよね」と理解されても、現場で実践するときに曖昧になって、後々「ああ、こういうことだったんですね、成果の定義って」と、その大切さを理解される問いでもあります。
新事業の立ち上げでも、ウェブサイトの立ち上げでも、イベント開催でも、プレゼンテーションの準備でも、「形を整える」ことだけが成果ではありません。もちろん、収益をあげることだけでも不十分です。形は、つくろうと思えば、できてしまう。
大切なのは、その形を作る過程で、あるいは創った後に、
「どのような『成果』を得たいのか」
ということ。
認知度のアップ、ファンの拡大、口コミを増やしたい、人(スタッフ)を育成したい、メンバーの一体感を高めたい、、、いろいろあるはずです。
その「目指す成果のデザイン」こそが、マネージャーのプランニング能力の見せ所。
ここを不十分なまま進めてしまうと、後々「何をやりたかったんだろうね」「そういうことも最初に目的として共有すべきだったね」という話になります。
「その仕事で得たい成果は一体何か?」
この問いを立て、メンバーと話し合い、同じ方向性を持つこと。
プロジェクトの「マネジメント」において、ここがとても大切です。ぜひ、マネージャーの皆さんに活用してもらいたい「問い」です。
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