ピーター・ドラッカーや、最近話題のアルフレッド・アドラーの理論は、しばしばこう呼ばれます。
「コモン・センス」
すなわち、「それは、よく言われる事ですよね」「一般的な常識や教養的なことですね」という意味。
私が学んだドラッカーは、
「自分の説明していることは、真新しいことでも、斬新なことでもない。歴史が証明してきた、一般教養だ」
とよく語っていました。
アドラーも、堂々と臆する事なく、「自分の理論は、コモン・センスである」と語っていたと言います。
ビジネス雑誌を読んでいて、京セラ創業者の稲盛和夫さんの記事が目に入りました。
かつてのJAL再生のプロセスにおいて、同社の古参社員と激論していた際のエピソード。
稲盛さんいわく、
「親父にあたるような年の人間が、親が子に説くようなことを言う。そのくらい知っとるわと思っとるやろう。でも知っていても、それを身につけていないどころか、日常の行動に何も反映されていない。君の人間性が考え方に影響を及ぼし、人間性そのものが日常の経営に出てこなければ意味がないんだよ。」(日経ビジネス 2013年1月号より)
自分にも耳が痛い本質的なメッセージ。
いろいろなことを勉強しても、本当に、日々の行動で「実行」できているか?
もし実行できていなければ、意味がない。
賢人や名経営者と言われる人たちの言葉は、確かに、「そういう話はこれまでも聞いた事がある」というものが多い。
逆に言えば、それだけ多くの人が語り継ぐ大切な人生・経営のヒント。
まず、一つでも、二つでも、「実践」することにエネルギーを転換したら、100学ぶよりも多くの成果が得られるような気がする。
今日から、意識転換します。
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