統合医療ならぬ「統合経営」〜会社の課題はつながっている〜

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「経営(マネジメント)のコンサルティング事業をしています」

と言うと、たいてい

「どんな分野ですか?戦略系?人事系?IT系?財務・会計系?」

と質問されます。

ただ、そう問われると、

「『マネジメントの全体』が自分のテーマです」

とお答えします。
目に見えている経営(マネジメント)の諸課題は、全て「つながっている」と考えているからです。
(一応、専攻・専門は「経営戦略」「リーダーシップ」ではありますが)

つながっているのに、部分だけに専門特化して治療しようとすることが非常に多い。そうなると、短期的には解決したようでも、抜本的には解決されていない、という状態になります。

たとえば、

「社員が前向きに、モチベーションを持って働けていない」と悩む会社は、「事業ビジョンや戦略」が曖昧な場合が多いです。

逆に、「うちの会社には戦略性ない」という会社は、目標をコミュニケーションしたり、一致団結して目標に向かう組織能力自体が著しく低い場合が多いです。戦略そのものが問題ではない、ということです。

同様に、ITシステムの問題に見えて、実は、社内の風土、部門間の壁、根本的なコミュニケーションの問題であることも少なくありません。

さらに、「利益が出にくい」と嘆く会社では、社員同士の目標共有が足りず、非生産的な時間・お金の使い方をしていて、何をやっても利益が出にくい状態にあることもあります。

このような現実がある中で、部分的に、対処料法的に治療を試みても、なかなかうまくいきません。

大切なのは、一旦「課題」「問題」「取り組みたいテーマ」などを全て吐き出し、洗い出し、それを「経営(マネジメント)」の視点で体系的に分類したり、因果関係を整理したりすることです。

こういう考えから、自分のコンサルティングスタイルでは、

■ まず、経営者やキーマンの話しをじっくり聞く
■ 情報を吐き出し、洗い出してもらう
■ マネジメント理論の観点で、全体の課題/テーマの相関を整理する
■ 時系列にそって必要な「打ち手」を話し合い、すぐに打てる行動をおこす

という流れで、進めていきます。

まさに、内科、外科などの区分をこえて、統合的に人の身体を治癒する「統合医療」の考え方が、経営にもあてはまると思います。

何事においても、「全体」を眺めて、部分を深堀りしていくことがすごく大事ですよね。
私が、自社の紹介をする際に使っている資料はこちらです。

7つの円

私の書籍で書いた「マネジメント」の7テーマを人間の形におきかえて、並べています。心臓にあたる部分、ビジョンや戦略にあたる部分、両腕にあたる部分、足腰にあたる部分、大地を蹴って進む両足に当たる部分。いろいろな部位で成り立っている経営学ですが、それら全ては「繋がっている」といえます。

これまですっかり「バラ売り」された経営理論も、今一度「統合」の流れに向かうはずだと思います。

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