経営者やマネジャーは「善人」である必要はないけれど

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私の専門は「マネジメント論」です。
企業に限らず、非営利組織や、学校・地方自治体など様々な組織の

① 「マネジメント」の課題を識別し、
② その課題を引き起こしている要因(仮説)を体系的に整理し、
③ 解決していく方法をご提案し、
④ プロジェクトが始まれば、クライアントと一緒に進めていく

これが主な仕事になります。

その中で、特に重視しているのは、

「人間の強みを活かす経営」

を実現するお手伝いです。

これは、情緒的に「人の強みを活かそう」と言っているのではありません。

人間は強みを発揮している時が最も「働きがい」「創造性」が高まり、その結果業績も向上していくと考えているからです。

多くの組織の経営者やマネジャーと話していると、

ご自身がものすごい「善人」にならなくてはいけないのか

と誤解している人が多い気がします。

一般水準の倫理基準があれば、経営者は「クセ」「個性」があって、やや身勝手で、だらしない面があっても全く問題ないと思います。

実際、スティーブ・ジョブズも、本田宗一郎さんも、相当「おかしな」人物だったと思います。

けれど、「経営者」「マネジャー」に必須の条件が一つあります。
それは、「人の強みを生産的に活かすこと」です。ジョブズも、本田さんも、人財の才能を事業や商品開発に活かすことに卓越していました。

ピーター・ドラッカーはこう言っています。

「マネジメントに『正当性』(これが正しいという共通項)があるとすれば、それは『人の強みを生産的にすること』だ」。

経営者やマネジャーはとりたてて善人である必要はありません。
しかし、部下や社員の強みを生産的に活かす、ということは不可欠です。

ここでいう「生産的」とは「社会や経済にとってプラスの価値をもたらす」という意味です。

実際、多くの方が「あの上司に感謝している」と思うのは、自分自身の強みを引き出して、それを仕事の成果に結びつけるよう導いてくれた人です。

人の強みが生産的に活かされて、価値や富が生みだされること。

それが社員にとっても、企業にとっても、株主にとっても、社会全体にとっても最も幸福なことであるはずです。

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