サッカーもビジネスも結果が「全て」か

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日本代表、残念でした。

今回日本代表が追求した、「攻撃的で、コンパクトで、連動性で相手を崩す」ことを意図したサッカー。一歩間違えれば逆襲で裏をとられ、大量失点につながると、
以前のブログにも書きました。
第3戦のコロンビア戦は特にその典型のような結果でした。

初戦のコートジボワール戦では原因不明(雨?緊張?コンディション不足?メンタル?)に、意図したコンセプトを全く実践できず。第2戦のギリシャ戦でも相手に退場者が出た関係で深く引かれたことを差し引いても、十分に意図が徹底できたとは思えません。2戦目までは、せっかく積み上げたコンセプトを全く実践できなかった。そこで、選手達も監督も口を開くたびに「自分たちのサッカーを」と話していました。第3戦では、ようやく目指すサッカーの片鱗を見せることはできた(けど結果は1−4)、ということだと思います。

下記、FIFA公式データに基づく、第3戦コロンビア戦での朝日新聞スポーツ記事論評です。

「国際サッカー連盟(FIFA)データによると、シュート本数は、日本の23本(うち枠内シュート数は13本)に対し、コロンビアは13本(同9本)と約半数だった。(中略) CKの数は日本の9本に対し、コロンビアは2本。ファウル数は日本の10に対し、コロンビアは19と倍近くあったが、日本は数多くあったセットプレーを生かし切れなかった。
支配率は日本が56%、コロンビアは44%で日本が上回った。決勝トーナメント進出に得点が必要な日本が、序盤からボールを保持し、コロンビア陣内に攻め上がったためとみられる。後半は日本が失点するごとにコロンビアが自陣に引き、日本のボールを奪ってカウンターを狙う図式がいっそう鮮明となった。
日本のシュート数は、初戦のコートジボワール戦の7本(同4本)、ギリシャ戦の16本(同11本)と試合を追うごとに増加。支配率もギリシャ戦の68%に続き、50%を超えたが、奪った得点は3試合で計2点にとどまった。」

プロセスは意図通り実践できてきたけど、結果が出なかった。攻撃面、守備面、采配面、原因はいろいろあるのでしょう。そこはプロの方達の分析に任せるとして。

スポーツも、ビジネスも結果が「全て」である、とよく言われます。もちろん結果が出なければ何も前に進まないのは事実。結果が出る事によって加速度的に物事が前に進みます。何より「結果」は多くの人を幸せにし、富をもたらします。不可欠なものです。

しかし、何か新しい価値を創造していくためには、「プロセス」も重視・評価してあげたい。
少なくとも日本代表というチームが

■ 攻撃的で創造的な「コンセプト」を打ち出して
■ (監督だけでなく)選手自身もそのコンセプトを明確に共有して

世界の舞台に挑んだ、ということはこれまでなかったはず。
その「創造的・攻撃的」な挑戦は完全否定してはいけない、と思います。
そうしなければ、また旧態的なリスクを冒さない戦い方に戻ってしまいます。(会社でも同様ですね)

通常、個人でも、ビジネスでも、新しいクリエイティブな挑戦は何度かの失敗を経て徐々に形ができてくるもの。ワールドカップは本番が4年に1回という厳しい環境です。最初の失敗のインパクトが大きすぎるのは、しかたないのですが。

攻撃的に、コンパクトに、日本の選手達が躍動して強豪国を倒し、「世界を驚かせる」というイメージ。
まだまだガラスのように脆くて、あやういものだったかもしれません。けれど、そのようなサッカーは、多くの日本人サッカーファンの夢でもあったはず。

結果は出なかったし、本気で課題を克服しないと、次のW杯でも上に行けないと思います。
しかし、今回に関しては、夢とビジョンを掲げて、必死にそれを追求した監督と選手に「お疲れさま」「ありがとう」と言いたいです。

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