「朝まで生テレビ」はわりと勉強になる #298

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毎年、元旦の早朝から明け方まで放送されている「朝まで生テレビ」。

生で全部みるのはちょっときついので、録画して、細切れにみています。

この「ガチンコ」の議論は、なかなか勉強になります。

もちろん、「ずれているな」と思う発言も多いですが、やはりプロフェッショナル同士がプライドをかけて、生で議論をする場から学べることは多いです。
経済や社会の動向、それに対する見解、与野党間・世代間の価値観の違いなど。

冒頭の議論テーマは、主にこんなところ

①アベノミクスの成否をどうみるか
②今後、日本経済は「成長」するのか
③非正規労働の増加、雇用の多様化と解雇リスク

個人的には、①について、竹中平蔵さんの発言した、「GDPが増えることは『全体』がよくなってきている一つの証左である。一方で、全体がよくなっているからといって『全員』がよくなっているとはかぎらない。ただし、大事なのは、『全体がよくならないと、全員がよくなることはない』ということ」という発言は興味深かったです。

たとえば、実質GDPで約500兆円前後の中国は、GDPでは世界第2位ですが、一人当たりGDPでは90位前後です。これは、全体では大幅に良くなっているが全員がよくなっている状態とは全く違う。むしろ格差が広がってひどいことになっている側面もある。ただし、全員が良くなる為には通らなくてはならない道だと竹中さんは主張していると思います。

また日本も同様で、少子高齢化が進んだ日本で、今更GDPを経済の拠り所としてどうするの?と思うこともありますが、全員がよくなるためには、まず全体がよくならなければならない、ということ。本当にそうなのか?むしろ、GDPそのものは上がらなくても一人当たりGDPの方が増えて行けばよいのでは?とも思いますが、これはこれで勉強になる議論でした。

② については、この番組に出ている知識人の皆さんに決定的に欠けているのが、「国家や企業にとって成長とは、そもそも何か」という哲学的(理念的)な定義。人間個々人で考えても、「あいつは給料がどんどん増えているから成長している。役職が高くなっているから人として成長している」とは必ずしもならないわけで、必要条件ではあっても、経済指標だけが全てではないですよね。人の集まりである法人としての会社も、また国家も同様で。成長というのは、GDPや一人当たりGDP以外にどういう数字が上がれば成長していると言えるのか、もっと定義を明確にしてほしかったです。たとえば、新規開業(創業)率の上昇であったり、自殺率の減少であったり、学力や進学率の上昇であったり、そんなことも「成長」の指標としてもっととりあげてほしいです。

③については、これは完全に主張が旧い。そもそも製造業中心の考え方から、サービス業、特にクリエイティブ産業が主役になっている現代に、「非正規雇用」の数が増えるのは当然。雇用・労働形態も多様化する流れは必然です。自分がそういう世界に生きてきたから、実感としてよくわかります。議論の中でも出ていましたが、主婦や起業家予備軍の人達などは、「非正規雇用」を自らの判断で選択する人も多いです。これが実態。もちろん、制度を不当に悪用する企業がないよう監視は強めるべきですが、基本的に、非正規雇用が多くなることがおかしいとか、そういう議論は旧い。むしろ、企業としては「正規になってもらいたいのになってくれない」という状況すら増えて来ているわけですから。

そんなこんなで、この番組の激論を観ながら、「自分はどう考える?何が根拠でそう言える?」と思考するのは良いトレーニングになります。

ただ、欲を言えば、もう少し「経営者」や「若手の論客」の出演者を充実させてほしいです。特に経営者は、ソフトブレーン創業者の方が「経営者代表」では少々偏りますよね・・。

まあ、しかし、とにかく、勉強にはなります。自分の知識や思考が足りないところも明確になります。

出演者の皆さん、年始からお疲れさまでした! 感謝。

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