木曜、金曜と某企業のマネジャー研修の講師をさせていただきました。
私の著書を事前に読んでいただき、大枠その内容に沿って講義やディスカッションを展開。
マネジメントは「管理」(Control)とは違う。
管理的業務はマネジメントの一部に過ぎない。
マネジメントは、「管理」ではなく、「(人を活かした)創造、創発」。
まず、こういう「大前提」を、いろいろな事例やエピソードを使って説明するところからスタート。
今回の研修での、新たな取り組みとしては、「ディベート」をマネジメント研修に多めに取り入れていること。
例えば、
「組織においては、強みを伸ばすより弱みを補正する方が、生産的である」
というお題。
どちらも一理ある、というこのようなお題に、それぞれのチームがどういう「立論」をして、納得感の高い主張をするか。
しかも、どちらの「側」に立つかは、本人の意図に拘らず決まるので、「自分の本心と違う」側に立つ事も多いです。
こういうディベート演習とマネジメント研修を融合するメリットとは何でしょうか。
① 論理的に考えを整理して、話す力が身に付く
② テーマや立論の「全体像」を整理して、構造化する訓練になる
③ 相手の主張や論点をよく聞く力が身に付く
④ 自分の考えとは異なる意見を理解する「広い視野」が身に付く
⑤ 最後は、「想い」「信念」も問われる。そこを堂々と主張する訓練になる。
最後の⑤も、かなり大事です。
「会社とは、人を育てるとは、マネジメントとはどういうことか。何が大切か。」
こういう強い「信念」「哲学」に近いものを探求していく訓練にもなります。
例え自分の本心と違う立場で話すとしても、上記①〜⑤の全てが鍛えられます。
現場でマネジメントをする上で、「論理」と「信念」の双方が大切なのです。
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