「個」の時代に、多くの企業が対応できていない #364

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社会学、未来学、人間学、など様々な本を読んだり、セミナーに参加したり、また人と議論をすることで、確信していることがあります。

それは、これから間違いなく「個」の時代になっていくということ。

これはもちろん、チームや組織が重要でなくなる、ということではありません。

個々人が、生きがい、働きがい、自分らしさ、を歴史上例がないほど、大切だと考える時代。だからこそ、そういう個々人を束ねて大きな成果につなげるチームや組織は必要になります。

有名なアブラハム・マズローの欲求5段階説には、欲求の下層から順に5つ定義されています。

⑤ 自己実現したい欲求 (自己実現欲求)
④ 承認されたい、尊厳を持ちたい欲求 (承認欲求)
③ 所属する場やコミュニティが欲しい欲求 (所属と愛の欲求)
② 安全に暮らしたい欲求(安全欲求)
① 生理的に、不自由なく暮らしたい欲求 (生理欲求)

(第6番目に、「自己超越の欲求」もあると言われますが、それはここでは一旦外しておきます)

明らかに、現代人の多くの欲求は、「③か④」特に④に集中しているように思えます。

だからこそ、「自分とは何か」「自分はどのような貢献ができるか」「自分らしい生き方とは」という問いが主流になっています。コーチングやカウンセリングの需要が高まっているのも、そのためです。

個人だけでなく、企業にも大転換点だと思います。

私は、企業経営は戦後、3つのステージで変遷したと思っています。

1. 戦後〜1960年代 ヒーローとフォロワーの時代
2. 1970年代〜2000年頃 「仕組み」「オペレーション」「ビジネスモデル」の時代
3. 2000年過ぎ〜現在 「個々人の価値観やスタイル」の時代

誤解を恐れず言えば、多くの会社がまだ「2」の段階の管理意識から抜け出していません。いくら口頭では綺麗な言葉を並べても、「個」が自己主張し、主体性を発揮し、共通の価値観の者同士がつながっていく働き方が主流となる時代に、「追いついていない」気がしています。

おそらく、これは「企業という概念」そのものを「ゼロスクラッチ(ゼロから)」再定義することが必要になるはずです。

今後、20年、50年と発展していく企業であるためには、それくらいの大きな「発想の転換」が必要だと思うのです。

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