巨大企業下の産業エコシステムは「持続的」か?

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今朝の日経新聞。企業面。

「アップル特需 浮かれない」という記事↓

「アップル特需に浮かれない 新型スマホ向けで関連業界、生産の変動警戒」

アップルが今秋に発売するとされる新型スマホ向けに、国内関連業界の受注が活況という話。

「今月も絶好調だ」

日本工作機械工業会が17日に発表した5月の工作機械受注額の確報値を見ての、某メーカー幹部のコメント。受注額は約1205億円と前年同月比24%増。特に中国向けが好調で184億円と前年同月比で7.5倍だという。日本の受注額の15%を押し上げているのが「アップル特需」。

景気がよくなって企業が潤うのは素晴らしい。ボーナスや賃金にも反映されて、家族もハッピー。

しかし、記事も一部警鐘をならしているように、「アップル頼み」も昨今の売れ行きや競争状況を見ると、依存しすぎると危ない。

数字がよいことが「企業経営がうまくいっている」と完全イコールではないはず。

またそもそも、もっと「日本企業オリジナルの商品」そして「それを支える日本企業の部品」が出て来て欲しいとも思う。そこから、その技術が海外にも波及して、日本から海外に技術指導したり、発注をかけたり、というサイクルになれば本当に強い経済が復活する気がする。

アップルのような一大「帝国」企業である必要はないと思う。
日本の良さを活かした、「業界の複数の企業が健全な競争をて、業界全体として潤って、世界でも日本メーカーがどんどん戦いに出る」こんな時代が再びやってくると嬉しい。

アップルでは、経営幹部の年額報酬が30億円を超えるという。
メーカーでこの数字。これって普通なのかな?

もちろん、自分もアップルは好きで多くの製品を使っているけど、果たしてジョブズが目指していた企業像ってこれなのかな?と考えると疑わしい。ジョブズの理念よりも「帝国企業的エコシステム」の方にシフトしているとしたらアップル本来の起業家精神に陰りが出ているということかも。企業はビジョナリーリーダーが消えると、「慣性の法則」でファイナンシング重視の方向にシフトするから、注意が必要だと思う。

いずれにせよ、日本本来の「創造的企業経営」の復活と、ベンチャーとしての本来のアップルの「世界を驚かす力」の復活に期待したい。

ファイナンシングよりイノベーション。これが本来の企業力であるはずだから。

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