よくあるケースだと思います。
しかし、偉そうなことを書いている私自身も、ベンチャー企業で新規事業を担当していた頃、業績が急激に伸びる中で冷静な判断をせず、自身の部門/組織を一気に大きくし、苦い思いをしたことがあります。
①これまで円滑だった、社内コミュニケーションも重苦しくなり
②社員一人一人の覇気ややりがいのようなものが薄れていると感じたり
③率先して問題解決に取り組んでいた社員が「マイナス思考」の言葉を発したり・・
私のまわりの経営者の方にも、同じような悩みを持たれている社長さんが少なくありません。
これは、自分の猛反省も含めて言えば、あきらかに
「一事業としての成長時期から、『マネジメント』が必要な時期への移行期であるとの認識と準備が欠けている」
ことから起きる現象です。
人間は部品ではなく、組織の中で明確な役割を与えられ、活かされて初めて成果を生むことができる存在です。人数をぽんと増やしたからいきなり「数ヶ月後には業績がこれだけ上がっているだろう」という計算がたつはずもありません。そして、現状維持ならまだしも、最悪の場合は、「営業活動」「業務」に人数の増加がマイナスの影響を及ぼすこともあります。
そうならないために、「マネジメント」の体系的な仕組みを導入する準備をしっかりと徹底的に行うことが重要になります。
言い換えれば、「人と組織をして成果を上げることができる」マネジメント型人材の育成が絶対条件になります。
それなくして成長できるのは、右肩上がりの成長期か、依然特殊事情で急成長が続いている状態だけで永続はしません。
詳細は別の回に書きますが、人数や規模を増やす前に必ず自問すべきは、「Are you ready to manage?」(マネジメントをする準備が整っているか?)ということだと思います。
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