先日のラグビー日本代表 南アフリカ戦。
まさに、魂が震えるような試合でした。
過去にワールドカップで、「1勝」(しかも24年前)しかしていない日本が、「3度優勝」「4敗しかしていない」強豪南アに、
勝利したのですから。これは本当にすごい。
サッカー日本代表がブラジル代表に勝つのと同じか(或はそれ以上に)すごいこと。
なぜなら、ラグビーは体格差が勝敗に大きく影響するため、「番狂わせが起こりにくい」競技だから。
この試合で、最もしびれたシーンは、言うまでもなく最後の逆転トライです。
しかし、ここで話題にしたいのは、結果ではなく、そのプロセス。
29−32でリードされていて、残り時間わずか。
相手の反則で、「ペナルティーゴールで確実に3点」が入る状況。
普通は、「確実に、3点」で同点を狙います。
しかも、相手は強豪国。「同点引き分けでも大金星」なわけです。
殆どの人が、その場に立ったら、「同点狙い」になるはず。
監督自身も、「同点でOK」の指示を出していたといいます。
けれど、主将のリーチ・マイケル選手を中心に、選手が自ら、「勝ちに行く」という英断。
もしあのまま負けていたら、歴史に残る「もったいない試合」になっていたはず。
「なぜ確実なペナルティーゴールを選択しなかった!」とリーチ・マイケル主将も批判されていたはず。
大きなリスクをとってでも、勝利を目指した。そして、その英断によってチームがさらに「一つに」なった。
そのことに、「リーダーシップ」の本質を観た気がしました。
「リーダーは、より良い未来に向けて人々を一致団結させる」
(マーカス・バッキンガム著 「最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと」より)
という言葉を思い出しました。
まさに、「より良い」未来(勝利)に向けて、選手が一致した瞬間に、あの最後の信じがたい集中力とパスプレーが生まれました。あと1回笛が鳴っていたら試合終了という局面。あの偉大なプレーを生んだのは、選手自らが発揮した「リーダーシップ」の結果でした。
日本中に感動と勇気をくれてありがとう。これからの試合も、勝つのは簡単ではないと思う。寝不足覚悟で応援します。