「良い事業、良い組織、良いマネジメントとは何だろう」
私は、学生時代ずっと
サッカーをやっていました。
すごい経歴の選手が揃っていても、
学校から多額の財政支援があっても、
結果として勝てないチームがあります。
一方で、個々の選手の力量は平均的でも、
チームとして誰もが驚くような
結果を出すクラブもあります。
幼い頃から、スポーツを通じて
「良い組織、強いチームとは一体何か」
を探求していたことが私の
「マネジメント」
という分野への関心の第一歩でした。
社会人になってからも、
「良い事業、良い組織、
良いマネジメントとは何だろうか」
というテーマが常に心の中にあり、
実践とコンサルティングの現場で
一貫してこのテーマを探求してきました。
「マネジメントの父」ピーター・ドラッカーとの出会い
外資系コンサルティング会社や
IT系ベンチャー企業の事業現場で
充実した日々を送っていた中でも、
上記の問いが常に私の中に
あり続けました。
- IT
- 人事
- 財務・会計
- 営業・マーケティング手法
・・・
経営には様々な「方法論」が
提唱されます。
コンサルティング会社も
システム開発会社も、
これらのツールを開発し、
販売します。
セールストークの中には、
- 経営革新
- マネジメント革新
- マーケティング革新
といった言葉が踊ります。
忙しい日々の中で、
私はさらに自問していました。
本当に
- 良い事業
- 良い組織
- 良いマネジメント、
- 良い経営
とは一体何か。
この『目的』が
明確にならなければ、どのような方法論を集めても
本当に望ましい成果は
上がらないのではないか。
そんな中、書店でピーター・ドラッカー
の著書に出会いました。
その裏表紙にはこのように
書かれていました。
いかに余儀なく
見えようとも、またいかに風潮に
なっていようとも、基本と原則に反するものは
例外なく時を経ず破綻する
それまで名前を聞いた事が
あった程度のこの経営学者の言葉、
特に
基本と原則
という言葉に、
私は強い関心をひかれました。
自分がずっと探求している
良きマネジメントの原則と定義
に関するヒントがここにあるかも
しれないと感じたのです。
米クレアモント大学院大学P.F ドラッカー経営大学院
(ドラッカー・スクール)へ
このドラッカーが創設し、長年教鞭をとり、またその思想と理念が反映された小さな経営大学院が米カリフォルニア州クレアモントにあると知り、私は留学を決めました。約7年間の実務経験を経て、30歳直前での留学でした。仕事も辞め、まさにゼロからの挑戦。ドラッカー・スクール一校に絞って提出した約5ページの出願エッセイは、拙い英語で、「理想とする事業体/組織を創り上げる為には、一体何が必要なのか」という言葉で始まっています。
目的意識が明確なため、経営大学院での2年間は、懸命に学びました。単純に経営学の知識を身につけるだけでなく、マネジメントそのものの本質と個々の手法や理論がどうつながっているのか、自分が納得できるまで探求しました。クラスメイトや教授陣と遅く迄議論したことも度々ありました。
ドラッカーの提唱した「マネジメント」の本質と原則が経営学の各教科に反映されたドラッカー・スクール。
このスクールで学び、素晴らしい仲間や教授ととことん語り合えたことは自分にとって大きな財産です。
実務の現場での挑戦
帰国後は、約6年間、ベンチャー企業経営の現場で文字通り日々格闘しました。マーケティング、営業、事業開発、新事業部の創設・・良い先輩・仲間達と現場の課題に挑戦する中で、大学院で学んだ「マネジメント」「組織」の本質と目指すべきものについて再確認することができました。前述のドラッカーの言葉どおり、「いかに風潮や流行に乗っていても、マネジメントの基本と原則に則っていない」会社や事業があっという間に崩壊してしまう事例も目にし、また経験もしました。独立後、人材育成やコンサルティングでクライアント企業をお手伝いする場合も、可能な限り「現場」の情報や課題に深く触れるようにしています。現場の現実の中でこそ、身を切られるようなジレンマの中で力を与えてくれる「マネジメントの基本原則」が有効に機能するからです。
本当のマネジメントとは「管理」ではない
私が学問と経験を通じ学んできた「マネジメント」の本質は「管理・統制」ではなく「創発」です。マネジメントとは、人と組織の力を活かし価値ある成果を生みだす考え方です。多くの会社で、マネジメントを「管理」、マネージャーを「管理職」と訳してしまっていることが、その意味をゆがめてしまっています。
「Manage(何とか〜する)」という語感が伝えるように、本来マネジメントとは、創発的・創造的なものです。もちろん、目的に応じて統制・管理しなければいけない状況もあります。しかし管理とは、マネジメントというよりも「Control」であり、マネジメントの中の一要素に過ぎません。
人間の創発・創造・チームワークを引き出すという本来の目的ではなく、「機械的」「静的な」管理にマネージャーの意識が向いてしまうのは組織にとって危険信号。より良い顧客価値や新サービスを生みだす発想が組織・チーム内で生まれにくくなります。特に現代のように右肩上がりの成長が難しく、変化が激しい時代には、本来の「マネジメント」の意味を改めて認識し、創発をリードするマネージャーの役割を再確認することが不可欠です。
既存組織・役職・制度ではなく、「事業」が牽引役
ピーター・ドラッカーに学んだマネジメントの原則として特に重要なことの一つに、「自分たちの事業とは一体何かを常に自問する」ことがあります。往々にして、企業が大きくなり業務や組織も複雑化すると、「こういう組織構造、ルールだから」「上長がこう言っているから」「自分の権限はここまでだから」といった判断軸や言葉が横行し始めます。これは。「事業」という軸より、既存組織のルールや権限が企業を引っ張っている状態です。
昔も今も、本来企業を牽引するのはあくまで「事業」(プロジェクト)です。創造的で社会的意義の高い「事業」成功に向けてメンバーの能力・知識・貢献が集められ、時には既存組織や役職を越えて意見が交わされ、協力しあう。結果、次々に創造的なアイディアや行動が生みだされ、顧客価値につながり、収益の増大に寄与する。これが「事業」が企業を牽引するという本来の姿です。
我々の社名であるPROJECT INITIATIVEには、この事業(PROJECT)が牽引(INITIATIVE)するというマネジメントの強い理想を込めました。また、INITIATIVEという言葉には私の好きな「自発」「率先」「新基軸・新構想」という意味もあります。
この社名に込めた想い一つ一つが現実になる為の活動を展開していきます。
代表プロフィール
代表取締役 藤田 勝利 代表メッセージ |
2004年:米Claremont Graduate University P.F Drucker Graduate School of Management(ドラッカー・スクール)を卒業。経営学修士号取得。同校では生前のP.Fドラッカー教授及びその思想を引き継ぐ教授陣よりマネジメント理論全般を学ぶ。専攻は経営戦略論とリーダーシップ論。(全米のMBA成績上位者に与えられるベータ・ガンマ・シグマ会員資格を取得)
帰国後、組織風土改革コンサルタントとして大手企業2社の組織変革プロジェクトに従事。2005年:IT系ベンチャー企業に参画。マーケティング戦略責任者、事業開発担当執行役員等を歴任。
複数の新規事業・サービスを創造し、3年で累計売上6億円規模の事業部門へ。2010年:コンサルタントとして独立し、Manage For Goodを創業。2013年、PROJECT INITIATIVE株式会社を創業。
立教大学非常勤講師(リーダーシップ)。
1996年: | 上智大学経済学部経営学科卒業。大学在学中は体育会サッカー部に所属。 大学卒業後、住友商事(鉄鋼部門業務企画部)、アクセンチュア(組織変革コンサルティンググループ)勤務。 |
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2013年: | PROJECT INITIATIVE社設立。 営利企業・非営利組織向けのコンサルティング及び経営リーダー育成事業、各種新事業及びプロジェクトのプロデュースを展開。 |
2014年: | ポジティブ心理学認定コーチ資格を取得。 |
- ・人間の「強み」を活かしたマネジメント理論研究
- ・組織風土の変革
- ・「事業コンセプト」デザイン
- ・経営リーダー/マネジメント人財育成
- ・新規事業創造、イノベーション 等