香港の未来 #568

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リーダー向け英語講座 English Language Institute

先日の2月29日講座では、The Economistのこちらの記事を使ってディスカッション。

香港

この「Wounded Society」(傷ついた街)とはどこのことかといえば、「香港」。

この記事のポイントは、「One country, two systems」と言われる、中国と香港の関係。

警察による移動式屋台の取り締まりへの反発をきっかけに、2月8日に起こった、いわゆる「フィッシュボール革命」。同じく香港で2014年に起こった「アンブレラ(雨傘)運動」とは異なり、実に124名もの負傷者が出る深刻な事態に。

きっかけは、屋台撤去への反対運動だったが、その根底には香港市民の、中国の抑圧に対する強い不満がある。

もともとリベラルで平和的な香港に対して、中国の特に「言論面」での抑圧は耐え難いものだろう。習近平国家主席に関する批判的な書籍を出版しようとする書店の5名が中国当局に身柄を拘束される事件も最近起きている。

中国と香港の関係は、言うまでもなく難しい。
国民性も、成り立ちも、基幹産業も全く異なる両者。現段階では、「1国2制度」もやむなしとはいえ、あまりにカラーが違う両国を、中国が今後も「圧力」によって抑えられるとは到底思えない。

The Economist記事の文末にもあるように、中国は「威嚇」ではなく、「魅力」によって、香港市民からの信頼を勝ち取ることができるのか。

ELI講座では、これらの香港中国関係の課題とその解決策について議論した。

なかなかクリアな解決策はまだ見えないが、今後中国が世界的に信頼されるリーダー国家になっていく為には、威嚇的な外交スタンスとは別の新しいスタンスが必要なはず。それだけは間違いない。

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