「世界」視点で、「日本」の課題を考える 〜英語講座ELI 第14回~ #565

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月曜日は、ビジネスリーダー向け英語講座English Language Institute(月曜コース)の第14回目でした。

中国経済の変動、移民問題やテロに揺れる欧米(もちろんアジアも注意)、ロシアの動向、EU存続に向けた課題、そして日本でもいよいよ安倍政権の経済運営の真価がとわれるときを迎え、アメリカでの大統領選挙は稀に見る大激戦の様相・・世界は激しく動いていますね。

アメリカの影響力や存在感が世界的には低くなっているといわれます。アメリカが、海外より国内課題の解決を優先しはじめているとも言われています。

こういう変化の激しい時代だからこそ、日本人がその考えを世界に伝え、日本社会や企業・組織としての強みを世界に向けて発信していくことが大切だと思います。欧米各国や他のアジア諸国にもない文化・精神的特徴、そして経済大国としての価値が、日本にはあります。そのユニークな価値を発信し、世界に向けて貢献できるかどうか。それはすべて「何を話すか(知性、教養)」「いかに世界に伝えるか(英語力)」にかかっていると思います。

そんなことを考えながら、今回の第14回目。

地方自治体でお仕事をされていて、今年海外の大学院に留学される予定のFさんがオブザーブ(見学)参加してくださいました。

Fさんから英語で自己紹介。オブザーブ参加にもかかわらず、講師は矢継ぎ早に英語で質問(笑)。

・ご自身がどのような仕事をされているのか
・(お仕事の舞台である)東京や横浜の自治体としての活動について(人口や年間予算など、数字的な質問も)
・今後、どのようなことを学んでいかれたいか

などなど。
Fさんは幼少期に海外におられたとのこと。英語発音が非常に美しいです。的確に英語で受け答えされていました。
もちろん、英語でスラスラ答えられない質問もありましたが、講師がいつも言うように、我々は「自分の仕事のことや、今後どんな仕事をしていきたいか、という基本的な事柄は、英語でもきちんと伝えられるように」していきたいです。

(※ちなみに、当コースは現時点での英語力レベルは問いませんので、オブザーブ参加も含め、お気軽に参加ください。)

前後しますが、当日の講座は、いつも同様「PROGRESS IN ENGLISH」で基本的な英語力の確認から。

いよいよBOOK5に入ります。 BOOK4では、基本的な文法や構文についての復習ができました。「ときどきテスト的に質問しますから、しっかりBOOK4も復習しておいてください」と講師。しっかり復習しておかないと、ですね。

PIEカバー

BOOK5は学年で言えば「高2」レベルの英語。講師曰く、高校までの英語の内容は、高2レベルがほぼピーク。高3は、ほぼ「復習、レビュー」の段階、この「BOOK5」の内容を復習・確認しなががらしっかりおさえることが大事とのことです。

BOOK5のLesson1は、「NOUNS」(名詞)の解説で始まります。

Noun

「形は複数であるが、単数扱い(physics やpoliticsなど)」「形は単数であるが、複数扱い(people やpoliceなど)」「単数形と複数形で意味が違うもの(custom/customs、glass/ glassesなど)」

といった、「ああ、言われてみれば昔習った。けれど、忘れているな」ということが簡潔にまとめられています。「この場合は冠詞がつくけれど、この場合は冠詞はつかない」など、普段の英会話でも迷うような事柄の再確認ができますね。

次に、こちらのリンカーンに関するエッセイ。

リンカーン

このPROGRESS IN ENGLISHにあるような、美しいフレーズや文章を「素読(そどく)」していくことが重要である、と講師。素読により、英語のリズムや音になれていき、自然と話したり聞き取りがしやすくなるという。

「Lincoln, Man Of Character(人格者、リンカーン)」を一段落ずつ、自分が理解しやすいスピードで読み、その段落の要点を英語で伝えます。講師からは、スピードや抑揚につきアドバイスあり。英語を音読しながら、同時に頭の中で意味を整理することがとても大事。しかし、これができそうでなかなかできない。継続して鍛錬が必要ですね。

次に、扱ったのは、この「The Global Competitiveness Report」。

表紙

これは、World Economic Forumという団体が集計している、「国の競争力ランキング」の元になる調査(アンケート)設問集。これを、通常のELI受講者は、事前に自分で回答して、「なぜそのようなRate(評点)にしたのか、英語で説明する」ということをやっています。

なぜ、これをやるのか。講師の意図を聞くと、「日本の視点だけでなく、海外と比較して、自国の状況をどう分析するか」という感覚が身につくのが最大のメリットだと言います。

たとえば、こちらの3.03の設問。

レポート

「あなたの国では、水陸の物流ネットワークは効率的だと言えますか?」という問い。

日本の観点だけでなく、世界の主だった国と比較して、果たして効率的なのか、非効率な面もあるのか。総合的に判断して、英語で見解をそれぞれ述べます。参加者同士で「見方、考え方」が違い、そこから興味深いディスカッションにもつながるのが面白いです。また、そもそも物流面の課題につき、普段ほとんど意識して情報を見ていなかった自分にも気づくことができます。

その他にも、時事情報など、様々なディスカッションがありました。
今回は、「The Economist」記事はあまり触れられなかったのですが、次回は、1月23日号のメイン記事である「Who’s afraid of cheap oil?(原油価格下落を本当に恐れているのは誰?)」を扱います。

oil

というわけで、休憩含め約3時間が今回もあっという間に過ぎました。
次回もオブザーブ参加の方も交え、面白いディスカッションになりそうで楽しみです。

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