ドラッカーはマネジメントの役割を下記3つに集約して述べています。
①自らの組織に特有の使命を果たす。
②仕事を通じて働く人を活かす。
③自らが社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題を解決する。
(「マネジメント 基本と原則 P9)
私もそうでしたが、多くの人が「マネジメント」を会社だけを対象にしたもの、或いは部署や部下だけを対象としたものとして、狭く考えています。
そういう誤解を助長するものに、ちまたにあふれる「簡単マネジメント本」があることも事実です。
しかし、ドラッカーのマネジメント理論が多くの成功経営者に受け入れられた理由は、まさにこの「人」「組織」「社会」の 3者にまたがる広いテーマとして「マネジメント」をとらえていたことにあります。
簡単に言うと、「人、組織、社会は全てつながっている」というのがドラッカーの考え方です。
元々、社会の中で人間が幸福に生きる為にはどうすればよいか?というドラッカーの発想から行き着いたのが「組織のマネジメント」でした。
20世紀初期の世界の激動を見たドラッカーは、「全体主義」「専制政治」を防ぎ、人々が生き生きと働きながら、社会的な富と幸福を手に入れるために「組織のマネジメントのありかた」が何より大事だと結論づけました。
大なり小なり、ほぼ全ての人が組織の中、あるいは組織と共に生きて行くことが前提となった「組織社会」という背景もありました。
私のような若輩者は、マネジメントを探求しながらも「まだまだ全然追いつかない」のです。企業や組織のこと、人間のこと、社会のことを広く学んでいかなければいけないからです。
私にとっては、逆にそれが何より知的好奇心を刺激されることにつながります。
今後も、学びと経験を積むことで、一歩ずつでも「理想のマネジメント」を探求していきたいと思います。
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