イノベーションと起業家精神がなぜ必要か

20世紀半ばから末にかけては、いわば「大組織」の時代でした。
巨大な産業資本を持つ会社組織が、ある意味では国家や政治的リーダーと同等かそれ以上に影響力を持った時代でもありました。

日本においても、ソニーやホンダ、松下電器(現パナソニック)など、偉大な起業家たちが設立した企業が急成長し、高度成長期を迎え、大組織化していきました。多くの人が企業に勤務し、今日より明日、明日よりその先に、所得も地位も向上し、未来に希望を持てる時代でした。

もちろん、今日でも、大組織の影響力や社会的な存在意義は変わりません。しかしながら、今、確実に進行しているのは

「起業家社会」への急速なシフト

です。

特にアメリカを中心とした欧米諸国では、大学を卒業した優秀な若者たちが新しい事業を立ち上げています。

大学卒業後の若者だけでなく、女性、主婦、定年(もしくは早期退職)したシニア世代までもが、仲間と新しい事業を立ち上げるケースが急激に増えています。

ウェブデザイナーやコンサルタントなど、個人の「フリーランサー」として独立している人まで含めるとその数はさらに増えます。日本においても、アメリカと比べれば規模は少ないとはいえ、その傾向は同じです。

企業においても、従来型の事業を「維持・管理」する役割から、「新規事業」を立ち上げる役割へと、優秀な社員に求められる期待が大きく変わってきています。

グローバル化、情報化、技術革新により、起業活動が以前より格段にやりやすくなったことも大きな要因です。

これが、「起業家社会」の現実です。

その中で、問われるのが「イノベーション」を起こす力であり、それを事業化する「起業家精神」です。

「イノベーションと起業家精神」を全ての国民、全ての社員が存分に発揮し、そしてそこから生まれた事業や組織を適切に「マネジメント」する。これこそが、現代において会社、社会、人が成長・発展していく上での鍵となるのです。

ドラッカーは、「Innovation and Entrepreneurship (邦題:「イノベーションと企業家精神」)」の中で、こう書いています。

「What we need is an entrepreneurial society in which innovation and entrepreneurship are normal, steady, and continuous.
(私たちとって必要なのは、イノベーションと起業家精神が日常的で、確実に、継続的に実践されている「起業家社会」である。)

産業、事業は人間と同じく必ず年をとります。産業の「ライフサイクル」(導入期- 成長期- 成熟期- 衰退期)は有名です。

ある産業や事業が衰退したとしても、また新たに事業機会と雇用機会を生み出す企業が生まれてくる。これが、アメリカにおいて20世紀後半に起きたことです。その結果、多くの産業エコシステムや雇用が生み出されました。

起業家社会という現実を受け入れ、そのための人財を育てる会社だけが、発展する時代になります。

日本企業と日本人が、イノベーションと起業家精神を再び存分に発揮すべき時がやってきています。

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